子供の成長とともに考えなくてはならない「卒乳」。ですが、卒乳時期は個人差が大きく中には2歳を過ぎても授乳する子もいます。
ママとしては2歳なのに授乳してもいいのかな?卒乳2歳でやる時の進め方が分からない…と悩むかもしれません。自我が芽生えている年齢なので、卒乳に対して気持ちのケアも大切にしたいものです。
今回は2歳から始める卒乳方法と、夜泣き対策をご紹介します。
卒乳2歳になっても完了していない…授乳は何歳までOK?
2歳になっても授乳がやめられない我が子。一体、授乳は何歳まで行っても大丈夫なのでしょうか。まずは「何歳で卒乳するべきなのか」を考えてみましょう。
WHOの見解では2歳ごろの卒乳を推奨
WHOの見解では、2歳ごろの卒乳が推奨されています。国内の子育て指針では、以前は「1歳を過ぎたら授乳はさせてはいけない」「早めの卒乳こそママが頑張った証」と言われていました。しかし、現在では赤ちゃんの自然な成長を待つことが大切とされ、自然な卒乳が進められています。
世界の平均で考えてみると、卒乳した子供の平均年齢は4.2歳。国によって授乳に対する考え方は異なりますが、意外と「2歳でも授乳しているのは普通のことなのかも」と思えるママもいるかもしれませんね。
授乳は何歳でもOK
2歳になると離乳食は幼児食に代わり、大人と変わらない食生活を送る子がほとんど。1歳以降の母乳には栄養がない、という話を耳にするかもしれませんが、母乳とはそもそもママの血液からできているもので相応の栄養素は必ず含まれています。
1歳ごろになると、確かに授乳の必要はなくなるでしょう。しかし、これは離乳食が「6カ月ごろから始まって1歳で幼児食に移行する」と計画通りに進んだ場合です。離乳食に興味が持てない子だったり離乳食を遅めに開始した子であれば、授乳は当然必要なのです。
このため、授乳は何歳になってもやめなくてOK。さらに、2歳ぐらいの子だと授乳に対して「栄養を補給する役目」ではなく「子供の精神安定のため」に続けていることも多いです。突然ママから拒否されて、授乳をストップさせてしまうというよりも、2歳さんならではの理解力を使って、子供もママも納得できる形での卒乳が理想と言えます。
卒乳2歳でできないママ、夜間と日中どちらが卒乳しにくい?
ご紹介したように、意外と卒乳2歳でできない子は多いもの。2歳以降でも授乳を続けていたママに話を聞くと「授乳回数は少なくなったけれど、どうしても1日1回の授乳がやめられない」と答える方もいました。
夜間と日中では、どちらの授乳がやめられないのか解説します。
夜間授乳がやめられない方は多数
どうしてもやめられないのが、夜間授乳です。夜は家族も一緒に寝ていることとママ自身睡眠がとりたいこともあり、「夜泣きをなだめるために授乳する」という方も多いかもしれません。対して日中はおっぱいを欲しがるタイミングで気を紛らわせる方法はたくさんあり、保育園などに通っている場合はママと離れる時間も取れているので、授乳を抑えられやすいものです。
卒乳を考えてはいるものの、「夜に泣いたらどうやってなだめたらいいの?抱っこするとおっぱいを欲しがるし、かわいそうに思う。卒乳できる気配がない」と悩むママもいるかもしれませんね。
寝る前の授乳は特に卒業が難しい
また、夜はぐっすり眠るけれど「寝る前の授乳」だけはやめられない方もいました。先ほどの夜泣きを授乳でなだめる場合にも同じことが言えますが、これは一種の「おやすみルーティン」になっているケースも多いです。
夜になったらおもちゃをお片付けして絵本を読み、お部屋を暗くして「おっぱいを飲んで」寝る。これらが一連の流れとして認識され、「授乳の必要はないけれど習慣で続けてしまっている」とおっぱいの卒業は難しくなるかもしれません。
卒乳2歳の進め方、夜泣き対策
これまで考えてみた「2歳でも授乳を続けている場合」から見ると、授乳をやめても栄養と水分はしっかり取れていると思えます。また授乳がやめられないのは「夜のルーティン」として組み込まれている可能性も高いでしょう。
この点を踏まえて、卒乳2歳の進め方と夜泣き対策をご紹介します。
卒乳する日を子供と決めて伝える
2歳になると簡単な受け答えもでき、子供もおしゃべりをして自分の気持ちを伝えるのが上手になってくる時期です。おっぱいバイバイを考えたら、子供と一緒に「バイバイする日」を決めてみましょう。卒乳する日を決めて、計画的断乳をするためには
- 卒乳カレンダーを作って視覚的に伝える
- 子供に毎日1回は伝える
- おっぱいに絆創膏を貼り「バイバイする日が近づいてるよ」と教える
などさまざまな方法があります。子供に合わせたやり方で、例えわかってくれないようでも必ず卒乳の日を伝えておきましょう。
卒乳とは子供の意思で授乳をやめることです。このときひどく不安がったりどうしてもおっぱいバイバイはできない!と子供が訴えたりしたら、ママが授乳を続けられる環境にある場合は卒乳の日を見直しても構いません。
授乳以外の「おやすみルーティン」を作る
次に授乳以外のおやすみルーティンを作ることです。授乳ではなくママに「おやすみ」の挨拶をする。ぎゅっと抱きしめる。水分を摂ってトイレに行き、歯磨きをしてねんねする、などの新しいルーティンを試してみましょう。
時間はかかりますが、いつかは必ず子供にとってもそのルーティンが体になじむはずです。寝る前の授乳を減らしたい!と思うのなら、パパに寝かしつけを代わってもらうのもひとつの手段でしょう。
夜に泣いたら水分を
夜泣き対策として「授乳せずに抱っこで乗り切る」「ポンポンと優しく叩いてなだめる」といった方法もありますが、夜に泣いたら水分をあげるのもおすすめです。
授乳はおっぱいを飲むわけですから、水分を摂ることで子供にとっても気分を切り替えやすいかもしれませんね。あらかじめ寝る前にマグやコップにお茶をくんでおき、枕元に準備するとよいでしょう。
マグやコップは子供のお気に入りのキャラクターのものや、好きで選んだものにすると、より夜泣き対策として心強いアイテムになりますよ。
とりあえず3日だけやってみよう!
卒乳の日を決めたとしても「この先ずっと授乳はやらない、やってはならない」と決めてかかるとママにとっても寂しく思うかもしれません。卒乳とは単に授乳を終えることではなく、子供に自我が芽生えママの手助けなく大きくなるという、大切な成長のステップです。できるなら親子にとってストレスのない状況で、卒乳しておきたいものですね。
そのため、まず卒乳して授乳をやめたら「とりあえず3日は続けよう」と短い期間で考えてみてください。初日はやはり夜泣きがあるかもしれませんし、いざ卒乳するとママとしても「これは授乳を続けた方がよいかもしれない」と思えるようなトラブルが起こるかもしれません。このとき、3日をめどにすると卒乳するか・しないかの判断がしやすいでしょう。
3日続けてみて、問題がないようなら卒乳完了です。2歳さんはしっかり自分の意思も持っているので、卒乳するまでは不安だったとしても意外とあっさり卒乳できるかもしれません。
まとめ
卒乳2歳で行う時の手順や夜泣き対策についてご紹介しました。2歳だと授乳によって得られる栄養は少なく、授乳の必要性は低いものです。
とはいえ、卒乳は子供にとっても大きな成長の一歩であり環境ががらりと変わること。子供の気持ちとママの気持ち、両方を大切にしながら、ゆっくり卒乳を見守ってあげることが大切です。
【参考】