子供とおうちで遊んだあとは、「お片付け」をさせたいですよね。ですが、子供に「片付けてね」と言い聞かせても全然片付けない!と悩むママは多いのではないでしょうか?
子供が片付けない理由にはさまざまありますが、おもちゃ収納の仕方を工夫するとより「片付けやすくする」ことができます。
今回は子供が片付けないと悩むママに向けて、おもちゃ収納のアイデアをご紹介します。子供にとっても片付けやすく環境を作り、親子で「お片付けの練習」を始めてみましょう。
子供が片付けないのはなぜ?
何度言っても子供はなかなか片付けてくれませんよね。確かに片付けは大人でも「大変だな」「面倒だな」と苦手意識を持つ方はいます。
子供が片付けない理由を考えてみましょう。
遊びに夢中だから
片付けない理由のひとつには、「遊びに夢中だから」が挙げられます。ママの声が届かないほど遊びに熱中していたら、切り上げて片付けを始めるのは難しいです。
この時、何をしていても、大人からの指示があったらそれに従えるようにしなくては、なんて思わないでくださいね。子どもが何かに夢中になっている状態、これはとっても貴重な時間なのです。この「夢中になる」という体験をすればするほど、子どもは集中力が培われます。
この集中力、これを伸ばしてあげることで、子どもはここぞという時にしっかりと集中して、自分らしいパフォーマンスを出来るようになるのです。ママの声が耳に入らないほど何かに夢中になっていたら、ぜひそのやっていることを続けさせてあげてくださいね。
「いつも片付けて」と言っているのに…と悩む方は、一度声掛けのタイミングを見直してみるとよいかもしれません。遊びの区切りであるおやつの前や食事の前、就寝前などに片付けの時間を設けるとうまくいくことが多いですよ。
「片付け」が何かを分かっていない
子供の片付けは極端に言うと、「物を持って歩く」ことができれば何歳からでも始められます。しかし、片付けの目的や意味を理解し始めるのは4~6歳ごろ。小さな子は片付けの仕組みが分かっていないかもしれません。
そのため、ただ「片付けしてね」と言うだけでなく、片付けとはおもちゃをもとの位置に戻し、整理整頓することだと繰り返し一緒に行って体で覚える必要があります。片付けそのものが何をするのか分かっていないと、子供も片付けをしません。
この時に、子どもの年齢が低ければ低いほど、なるべくわかりやすいシンプルな指示を出してあげることも大切です。「お部屋片づけてね」ではなく、「この積み木をあの箱に入れてね」といった、具体的な短い指示を出すことで、子どもは何をやったらいいのかがわかり、「お片付けとは何か」のイメージをつかんでいくことも出来ます。
片付けしにくい環境だから
最後は片付ける環境の問題です。おもちゃをなかなか片付けてくれない、と悩んだとき、一度子供が遊ぶ環境を見直してみましょう。
おもちゃをしまう収納ケースを見てみると、
- ケースにふたが付いていて開けるのに力がいる
- 細かく手や指先を使って開閉する必要がある
- 分類が細かすぎて子供が「どこに何をしまえばいいのか」分からない状況
などの条件が当てはまっていませんか?
おもちゃを棚に収納することも多いですが、おもちゃ棚自体が子供の目線から見て背丈が高いと、片付けようと思ってもなかなか難しいものです。
大人からしたら、特に意識をしないような動作であっても、幼い子どもには難しい動作がお片付けに含まれていると、その動作がハードルとなってお片付けが楽しくないもの、時間がかかるもの、になってしまいます。
おもちゃをしまう場所は、子供から見て分かりやすく片付けやすい環境に整えてあげたいですね。
「片付けない…」を解決するおもちゃ収納のアイデア
おもちゃを片付けやすくする環境づくりのために、収納アイデアをまとめました。
収納を工夫すると子供が片付けやすくなるだけでなく、物が整理整頓されるので遊びやすくなるメリットもあるのです。
取り入れやすいものから試してみてくださいね。
種類ごとにおもちゃを収納するボックスを用意する
おもちゃをしまうボックスやカゴなど、収納アイテムを用意しましょう。
このとき、収納ケース・ボックスはフタがないものやフタの開け閉めが簡単なものを選ぶとよいでしょう。
ただ、フタのないボックスは小さな子供でも入れるだけでお片付けできるので気軽な分、ボックスいっぱいに詰め込んでしまうため注意です。何でもかんでもボックスに入れることがお片付け、ということを学習させて、その後に物を整理するということを教え直すというのは二度手間になってしまいます。
「おもちゃが丸見えなので、見た目が気になる」というママもいますよね。そんな時は留め具がなく、かぶせるだけのフタ付き収納などがおすすめです。
子供の目線に合わせた収納アイテムにする
収納アイテムは、子供の目線に合わせましょう。背の高い棚や重たいボックスは避けて、子供目線で片付けやすい高さの棚や軽い素材でできたボックスにすると、自分でお片付けがはかどります。
引き出し収納を活用する方も多くいますが、一度引き出しを大人が試してみて「引き出すのに力が必要かどうか」をチェックしておくとよいでしょう。引き出しが重たくて片付けができないというケースも多いからです。
用意したボックスにおもちゃを分類して収納する
ボックスにしまうおもちゃは細かく分類しすぎないのがポイント。あまりにも複雑だと子供がおもちゃをしまう場所が覚えきれず、遊ぶときにもサッと目的のおもちゃを取り出せません。
「おままごとセットはここ」「車のおもちゃはここ」など、大きく分類して分けてしまうと片付けやすくなりますよ。
とはいえ、大きく分類しすぎると小さなパーツ、例えばおままごとセットの包丁や食器類などはボックスの中で迷子になりがちです。大きなボックスにおもちゃを収納するなら、細かなおもちゃは別の箱を用意してまとめ、大きなボックスの中に小さな箱を一緒に入れるなど仕切りを作るとおもちゃが整理できます。
このとき、おもちゃをどこにしまうのかは子供と一緒に決めましょう。自分で場所を決めたり目印を覚えることで、片付けを覚えてもらいやすくなります。
どこに何をしまうのか、写真や実物をボックスに貼って目印に
おもちゃの収納場所を決めたら、どこに何をしまうのかを写真に撮影してボックスに貼り付けて目印にしましょう。児童館や保育園・幼稚園でも使われている方法で、写真があると子供が視覚的に「〇〇をしまうところはここ」と覚えてくれるので片付けがしやすくなります。低年齢の子供でも分かりやすいので、片付けを始めたての子にもおすすめですよ。
我が家ではおはじきやビー玉など、細かいものは実物をフタにセロハンテープで貼りつけて目印にしています。
おもちゃの収納場所を整えるのは、やってみると分かりますが結構大変です。しかし、一度整えると長い間片付けやすくなる上、子供が「おもちゃがどこにしまわれているか」が分かりやすくなるので遊びやすくもなります。子供の遊びの空間が充実できる、という点でおもちゃの収納場所の環境見直しは大きなメリットがありますよ。
実は使っていなかった子供の興味をひくおもちゃや、もう手放すべきおもちゃも整理できるので一度試してみてください。
片付けない子供をやる気にさせる面白アイデア
片付ける環境を整えたけれど、「やっぱり片付けない!」と悩むことだってあります。
子供は最初から上手に片付けられるわけではありません。完璧を求めず、根気強く片付けを教えるようにしましょう。
ここからは片付けない子供をやる気にさせる、片付けの面白アイデアをご紹介します。
「お買い物ごっこ」でお片付け
お買い物に一緒に行くと、自分でカゴを持って商品を選び入れていくのを楽しむ子供は多いですよね。我が子もママの真似をしてお買い物をするのが大好きです。
この子供の喜ぶお買い物を片付けに取り入れてみましょう。
まずは小さめのカゴや箱を用意し、ママから「〇〇見つけた!300円だって。安いね。ママはこれを買おっと」とおもちゃをカゴに入れてみてください。片付けるおもちゃを商品に見立て、購入したら片付けるという遊びです。
おもちゃをカゴに入れ終わったら、「〇〇円になります」と店員さんの真似をしておもちゃを収納に戻していきます。ポイントはママから率先してやることで、子供も楽しく片付けに参加してくれるという点です。
実際に我が家では何を言っても、どんなに収納を工夫しても片付けをしてくれませんでした。しかし、お買い物ごっこなど片付けを「ごっこ遊び」に変えると子供が片付けを少しずつやってくれるようになりました。
遊びを片付けに取り入れると、サポートするママも楽しい気分になれますよね。遊びながら、片付けの習慣を親子で身につけていきましょう。
音楽をかけてお片付け
毎回「片付けして!」と子供に伝え続けるのは大変ですよね。もう言いたくないのにな…と悩む方も多いです。
そこで、片付けを始める合図として音楽を使ってみてはいかがでしょうか。保育施設でも「お片付けの音楽」を決めているところも多く、子供にとっても「今は片付けの時間」と認識しやすくなります。
我が家では運動会のかけっこの曲として定番の「天国と地獄」「クシコス・ポスト」が片付けの合図です。この音楽はアップテンポで「急がなきゃ!」と楽しくなるため、片付ける最中に気が散りにくく片付けに集中してくれます。また、3分と短い曲なので短時間でどれだけ片付けられるか、と遊びの感覚で片付けに取り組めるようです。
音楽は子供の気に入るものを選んでみてくださいね。
お片付けの音楽については、こちらのコラムでご紹介しています▼
https://cocololabo.com/blog1/210519-2
まとめ
子供が片付けない理由はさまざまありますが、片付けるべきお部屋の環境を整えると片付けをしてくれることもあります。片付けは毎日やることなので、子供がやりやすいよう工夫してあげるとよいでしょう。
片付けやすい環境は、遊びやすい環境でもあります。おうち時間が増えている今、一度子供のおもちゃ収納を見直してみるのもおすすめですよ。
【参考】
子供部屋収納術 お子さんが自分で片付けられる部屋づくり アイリスプラザ_メディア
【年代別】自分で片づけしたくなる子供部屋に!収納術13選 LIMIA (リミア)